セビージャの歴史的魅力が後押しするラグジュアリーホテル市場
街の中心部に誕生した、伝統、アート、そして特別感を備えた3つの新しいホテル
プレミアムな観光が隆盛を迎える中、セビージャでは歴史建造物である邸宅をラグジュアリーなブティックホテルへと改装・開業する動きが加速している。歴史地区に位置し、文化財保護の観点から修復されたこれらのホテルは、建築的価値と、目の肥えた旅行者に向けたサービスを融合。質の高い観光を後押しするとともに、街のハイエンドホテル市場を力強く牽引している。 サンタ・クルス地区にある15世紀の邸宅宮殿を改装したリモネロ邸は、全14室それぞれが異なる個性を放つラグジュアリーブティックホテルだ。オルガ・デ・アマラル、ホアナ・ヴァスコンセロス、マノロ・バルデスの作品をはじめ、アートとの融合が特徴で、家具もデザイナーによる一点物で揃えられている。ムデハル様式のアーチが並ぶパティオ、プライベートプール、ハマム、旧市街を一望できるルーフトップテラスなど、施設面も充実している。

カバルタ・ブティックホテル トリアナ地区に位置するこの建物は、20世紀初頭に建築家ラモン・バルブエナ・イ・ウエルタスによって設計された。ヒドゥン・ホテルズが手がける5つ星グラン・ルホのホテルで、全12室が2フロアにわたって配置されている。屋上テラスにはプールが備わり、レストランも併設。スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールドに加盟している。 メルセル・レジデンス・セビージャ 17世紀のネルビオン侯爵の邸宅宮殿を改装した宿泊施設は、全26室の客室と簡易キッチン付きのスイートルームを備える。館内には大理石の壮麗な階段、バロック様式の柱、モサラベ様式のモザイクなど、数々の歴史的要素が残されている。メルセルはここで、レジデンスと5つ星ホテルの機能を掛け合わせた新たな滞在型を提案。レセプションやコンシェルジュサービスも完備している。ロケーションは旧市街、ラス・セタスや大聖堂のすぐ近くだ。